マグネシウム合金のプレス加工 製品情報

マグネシウム合金のプレス加工

プレス加工において、成形温度をコントロールすることで、難加工材と呼ばれる金属のプレス加工が可能になります。ステンレス鋼、チタン合金などに温間プレスを適用することで絞り性が向上することは、良く知られています。
キョーワハーツでは、難加工材であるがゆえに普及が妨げられていた「マグネシウム合金のプレス製品」に注目し、温間プレス技術を活用して、マグネシウム合金のプレス成形を実現しました。
 
マグネシウム合金には、以下の特徴があります。
 ・実用金属で最も軽いこと
 ・高い比剛性・比強度
 ・優れた電磁波シールド性
 ・制振性
 ・耐くぼみ性
 ・非磁性


高機能のマグネシウム合金プレス製品を一緒に実現しましょう。

マグネシウム合金 プレス成形製品事例

接点バネ接点バネ
名称 角筒絞り成形
ポイント
深絞りは得意です。コーナー部も小さいRで成形可能です。左二点の絞り例は限界に近いレベルです。AZ31B合金において成型後大気中でマグネシウム特有の白い肌を呈しています。
実用的にはこの後耐食性を高める為に化成処理あるいは陽極酸化処理を施します。
アンテナ エレメントアンテナ エレメント
名称 ノートパソコンカバー試作加工事例
ポイント 市場におけるマグネシウムプレス成形製品としては、ノートPCカバーの実用例が最も多いです。ノートPCの場合プレス成形技術の適用例の他に、ダイキャスト、鋳造などで作られています。薄肉・軽量を追求するプレス成形が最も優れています。
接点バネ接点バネ
名称 スマホ シャーシー
ポイント マグネシウムプレス成形によって超肉薄、軽量シャーシーが実現できます。
アンテナ エレメントアンテナ エレメント
名称 マグクリーンⓇ
ポイント 弊社オリジナル商品のコロナ対策グッズです。タッチレスフックです。軽量・高剛性が実感できる商品です。

マグネシウム合金 プレス加工プロセス

1.金型設計製作
プレス工程で金型を250~300℃に加熱保持することが基本的な手段ですので、金型設計に際して鋼製金型とマグネシウム合金の熱膨張特性の違いを考慮して設計します。
さらに熱媒体の流路を金型内に設けます。金型全体を加熱する訳ではありません。塑性加工特性を考慮して必要な部分だけに加熱媒体流路を設けます。深絞り形態の場合はダイとポンチで温度差を付けるよう配慮します。
 
2.温間プレス工程
金型を250~300℃に加熱しながらプレス加工します。ストロークスピードの制御を行いますのでサーボプレスが基本です。金型構造に応じて所定の加熱及び冷却をして加工を進めます。プレス工程で用いる潤滑剤にも耐熱性を必要とします。
加工後常温に戻し製品取り出し、完成です。この技術を応用して熱可塑性炭素繊維強化樹脂も成形可能となります。
 
3.表面処理
マグネシウムは大気中で容易に錆びます。製品化に際しては用途に適した表面処理を施すことが必要です。表面処理は化成処理、陽極酸化処理。金属メッキなどが施されます。化成処理は溶液中に浸漬して何らかの酸化被膜を生成させます。最近ではリン酸塩被膜を形成させる方法が主流です。表面はダルな仕上がりになります。そのまま使うより塗装下地とすることが多いです。陽極酸化処理は電解質液中でマグネシウム合金を陽極として通電し表面に酸化被膜を形成します。皮膜厚みをコントロールし、厚い皮膜を形成することで優れた耐食性を付与できます。色は灰色から黒になります。外観品質は均一でそのまま製品化できます。金属メッキはニッケル下地でクロム、銅、金などが施されます。しかしメッキは必ず比重の重たい金属を乗せることになり製品重量を重たくします。可能な限り薄いメッキ被膜にすることが必要です。

1~3のいずれのプロセスにおいてもノウハウがあります
また、プレス加工だけでなく、ワイヤー放電加工機を用いたマグネシウム合金の放電加工のご相談もお受けしております。

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