技術ブログ ものづくり入門:製品の「適材適所」を見つける!金属材料の基本と選び方


こんにちは!キョーワハーツの坂本留実です。

技術ブログを開いてくださりありがとうございます!

 
ものづくりは、様々な材料を組み合わせて、私たちの生活を豊かにする製品を生み出す仕事ですね!
その中でも、金属材料は強度や耐久性に優れ、多くの製品に欠かせない存在です。


 
ステンレス鋼:サビにくさが自慢!用途に応じた選び方
 
ステンレス鋼は、鉄にクロムなどを混ぜることでサビにくくした金属です。水回り製品や食品機械、建物の外装など、サビを防ぎたい場所で幅広く使われています。
 
しかし、ステンレス鋼には様々な種類があり、それぞれ性質が少しずつ異なります。例えば、「SUS304」は汎用性が高く、多くの製品に使われますが、塩分にはやや弱いという特徴があります。海沿いの地域や薬品を使う環境では、よりサビに強い「SUS316」を選ぶのが一般的です。
 
また、ステンレス鋼は電気を通しにくい性質がありますが、バネとして使う場合など、常に力が加わる場所では電気を通すことがあります。非磁性のステンレス鋼(磁石にくっつかない種類)もあり、精密機器や医療機器などに使われています。
 
このように、ステンレス鋼は「サビにくい」という共通の特長を持ちながらも、用途に合わせて適切な種類を選ぶことが大切です。

 
チタン:軽くて強い!高機能が魅力の金属
 
チタンは、鉄よりもずっと軽いのに、強度は高いという優れた性質を持つ金属です。サビにも強く、熱にも強いため、航空機の部品や医療器具、スポーツ用品など、高い機能性が求められる分野で活躍しています。
 
加工が少し難しいという面もありますが、近年では加工技術も進歩しています。また、美しい色を出すことができるため、デザイン性の高い製品にも使われることがあります。
 
チタンは、初期コストはやや高いものの、その優れた特性から、製品の軽量化や長寿命化に貢献できる可能性を秘めた金属です。

 
ベリリウム銅:特殊な機能を持つ高性能金属

ベリリウム銅は、銅にベリリウムという元素を加えた合金です。電気を非常に通しやすく、磁石にくっつかず、強度も高いという特徴があります。また、火花が出にくい性質があるため、爆発の危険がある場所などで使われる特殊な工具にも利用されています。
 
ただし、ベリリウムの粉末は人体に有害であるため、加工や廃棄の際には十分な注意が必要です。環境保護の観点からも、リサイクルを徹底することが求められます。
 
ベリリウム銅は、その高い機能性から特定の分野で重要な役割を果たしていますが、取り扱いには専門的な知識が必要です。

 
バネに使われる金属:用途に合わせた多様な選択肢

バネは、力を蓄えたり、衝撃を吸収したりする部品で、様々な機械や製品に使われています。バネに使われる金属には、高炭素鋼、ベーナイト鋼、ステンレス鋼、銅合金など、様々な種類があります。
 
高炭素鋼は、強度が高く、大きなバネを作るのに適しています。ベーナイト鋼は、加工しやすいという特長があります。ステンレス鋼は、サビにくいバネを作りたい場合に選ばれます。銅合金は、電気を通しやすいバネが必要な場合に用いられます。
 
このように、バネに使われる金属も、製品に求められる機能や環境によって最適なものが選ばれます。

 
製品の「適材適所」を見つける:材料選びの基本的な考え方
金属材料を選ぶ際には、まず「その製品がどのような場所で、どのように使われるのか」を具体的にイメージすることが大切です。
 
例えば、屋外で雨風にさらされる製品であれば、サビにくいステンレス鋼やチタンが適しています。軽量化が求められる製品であれば、チタンやアルミニウム合金などが候補になります。電気を通す必要がある部品であれば、銅合金やベリリウム銅などが考えられます。
 
また、材料のコストや加工のしやすさも、製品の価格や生産効率に影響を与えるため、重要な検討事項となります。
 
さらに、近年では、環境への配慮も材料選びの重要なポイントです。リサイクルしやすい材料を選ぶ、環境負荷の少ない製造プロセスを採用するなど、持続可能なものづくりを目指す必要があります。
 
金属材料は、それぞれ異なる特性を持っています。製品の「適材適所」を見つけるためには、それぞれの金属の特性をしっかりと理解し、製品の用途や求められる機能、コスト、環境への影響などを総合的に考慮することが大切です。

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