技術ブログ【プレス加工の寿命革命】金型がすぐダメになる…もう悩まない!改善の秘訣


こんにちは!キョーワハーツの坂本留実です。

技術ブログを開いてくださりありがとうございます!

 
金属プレス加工の現場で、「金型がすぐに摩耗して困る…」というお悩み、よく聞きます。

特にステンレスやチタンといった難加工材では、
金型寿命の短さが製品コストを押し上げる大きな要因となります。
 
今回は金型摩耗の原因と、寿命を劇的に改善するための対策を分かりやすく解説します。

金型長寿命化は、生産効率アップとコストダウンの鍵ですよ!
 
なぜ金型は摩耗する?二大原因をチェック
プレス加工における金型摩耗の主な原因は二つ。
 
①凝着摩耗:
プレス時の高圧力で、金型と加工材の表面がくっつき、剥がれる際に金属が削れてしまう現象。潤滑不足や過大な圧力が原因です。

 
②焼き付き:
ステンレスやチタン特有の現象。耐食性の元となる酸化被膜が、熱と圧力で金型と化学結合し、摩耗を進行させます。特にステンレスのクロムやチタンの特性が影響します。

 
金型長寿命化への道:具体的な対策
金型を長持ちさせるためには、発熱と接触圧力を抑えることが重要です。
具体的な対策を見ていきましょう。
 
1. 潤滑性能の強化
高性能プレス油: 油膜強度の高い油(高粘度、化学合成油、極圧添加剤入り)を選定。
水溶性潤滑油: 冷却効果で焼き付きを抑制(ただし、防錆対策が必要)。

2. 素材の賢い選択
ステンレス鋼材の表面仕上げ: 表面粗さのある2D仕上げは潤滑油が保持されやすく有利。滑らかなBA仕上げには高粘度油が必須。
保護フィルム付き素材: 潤滑性を発揮し、プレス油なしでの加工も可能(ただし、打痕や剥離に注意)。
材料メーカーの見直し: メーカーによる品質差も考慮。
ステンレスバネ材: SUS301よりSUS304の方が金型に優しい場合が多い。
チタン材: 表面処理や潤滑コート材の利用。純チタン一種は比較的加工しやすい。

3. 金型表面処理
特にダイ側に硬度が高く耐摩耗性に優れた表面処理(窒化処理、DLC処理など)を施すことが有効。
 
まとめ:金型寿命向上で生産現場を強く!
金型摩耗対策は、設計段階での工夫と潤滑方法の検討が基本です。
それでも改善しない場合は、素材の見直しや金型表面処理を検討しましょう。
金型寿命の向上は、生産効率アップとコストダウンに直結します。

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