技術ブログ リサイクルだけじゃない!金属のSDGs貢献と賢い製品開発
こんにちは!キョーワハーツの坂本留実です。
技術ブログを開いてくださりありがとうございます!
今回のテーマは…
「リサイクルだけじゃない!金属のSDGs貢献と賢い製品開発」
です!
環境負荷低減と資源の有効活用が求められる現代において、金属材料の特性を理解し、SDGs(持続可能な開発目標)の視点を取り入れた製品設計は不可欠です。
金属のメリットと課題
金属は、その優れたリサイクル性から、地球の限りある資源を有効活用する上で非常に有利な材料です。しかし、その一方で課題も抱えています。鉱石の採掘においては自然破壊や労働問題、人権問題が懸念され、精錬過程では膨大な熱エネルギーが消費されます。
これらの課題に対し、原料メーカーによる地域支援や、水力・風力発電といった再生可能エネルギーを用いた精錬への移行は、SDGsへの貢献に繋がる重要な解決策となります。
製品設計におけるSDGsへの配慮
製品設計においては、単に耐久性や長期品質安定性を追求するだけでなく、より多角的な視点が必要です。例えば、ステンレス鋼は高寿命化や塗装省略、強度アップによってSDGsに貢献しますが、過剰な性能が問題を引き起こすケースもあります。
光輝仕上げのステンレス屋根材が眩しさや輻射熱の問題を引き起こしたり、農業用ビニールハウスのステンレス支柱がビニールを溶かすといった事例は、オーバースペックによる失敗と言えるでしょう。時には、鉄の適度な腐食性自体が環境や作業性において有利な特質となることもあります。
また、六価クロム、鉛、水銀、ベリリウムなどの有害物質の使用を避け、代替材料を検討することも、環境負荷低減の観点から強く推奨されます。
金属の特性を活かした商品開発と接合技術
銅や銀が持つ抗菌性・殺菌性は、医療器具や家電製品への応用を通じてSDGsに貢献する可能性を秘めています。しかし、人体に有害となる可能性のある金属の摂取量には十分な注意が必要です。
製品のライフサイクル全体を考えると、接合技術の選択もSDGsに大きく影響します。製品をスクラップ処理する際に、各部品を材質別に分離しやすいことはリサイクルの観点から非常に重要です。溶接や接着剤は合理的ですが、異種金属の分離のしやすさを考慮すべきであり、摩擦攪拌接合のような環境負荷の低い技術も注目されています。
まとめ:総合的な視点での設計が鍵
金属製品の設計においては、寸法、強度、コストといった従来の要素に加えて、過剰な耐食性の有無、人体や環境への優しさ、そしてリサイクル性といったSDGsの視点を総合的に吟味することが極めて重要です。これらの要素をバランス良く考慮することで、持続可能な社会に貢献する製品が生まれるでしょう。
みなさんは製品開発において、SDGsの視点をどのように取り入れていますか?
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ありがとうございました(*^^*)