チタンは焼きつきし易いです。
 
チタンの金属自身の特性でプレス加工性は劣りますし、潤滑不足の場合の金型の損傷はステンレスより激しいです。
 
かつて塩素系や硫酸系の添加剤を大量に潤滑油にていたのは油をステンレスや金型に化学的=微小な酸化反応によって密着しやすくするためです。
 
塩素系は廃棄における環境の問題で使用が限定されています。
 
かつてプレス屋さんが自社のノウハウでマツヤニを添加していたことを何度か目撃しました。これはまさしく硫酸系の油添加剤で金属材料との密着を化学的に高める効果です。
 
このアイデアは金属の引き抜き工程(線材引き抜きやパイプ引き抜き)でも行われていました。ただしマツヤニそのものを油に混ぜて使用するのは化学的安定性の観点からお勧めは出来ません。
 
現在でも多くの硫化物系添加剤使われています。
 
ヨーロッパのある有名な金属加工油メーカーの添加剤が切削業界や鍛造業者で良く使われるものがあります。これがまさしく硫酸系の添加剤を特徴にしたもので評判が良いものがあります。
 
その他モリブデン、スズ、亜鉛、フッ化物などが使われることが有りますが最近はもっぱら高性能ポリマーが続々と登場し油の改質が行われています。
 
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